〈2〉サンさん杯によせて


はじめての福島、あいづ総合体育館。

夏、暑い夏。

夏は、過去を思い出させる季節か。

3.11が、5.15とか2.26とかになる前に。

いや、もうなってしまったか。

塾で教えていた子供たちの方が、

「復興」のはじまりよりあとに生まれていた。

地が揺れることへの怖さは、

気づけば薄くなってしまう、

みんなでいるときに

そのときが来たら

揺れた地が、

割れて

跳ねて

階段になってしまったら

どのように生きたらいいんだろうと思う。

その想像は鮮明で、

でも

起きないと声は上がらない。

競技人口が少ない競技は

すべての土地が近いということ。

地震が起きると、

その地域のチームを思う。

サンさん杯。

勝つことと、

それ以上に

バスケをする意味とは。

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